SOFT WARE製品紹介

WEST汚水処理プロセスシミュレーション

WESTは、汚水処理プロセスをモデル化し、コンピュータ上でダイナミックな解析を実現するシミュレーションソフトウェアです。汚水処理の主要なプロセスである反応槽内の生物学的プロセスに、国際標準であるIWA活性汚泥モデル(ASM1,2,2d,3,3+EAWAG Bio-P対応)を利用しています。
これまで、排水処理場の改築設計や運転管理方針の検討は、担当者の経験や主観に基づくことが多く、その内容が正しいかを判断する合理的な指標がないのが現状でしたが、WEST・活性汚泥モデルを導入することで、新設処理場の処理能力予測、既存設備の現状解析や制御方針の最適化を合理的に分析、推定することができるようになります。

WESTラインナップ

WESTforDESIGN WESTforOPERATORS
WEST基本モジュール。廃水処理プロセスの設計、フロー構築、およびシミュレーションを実施できます。また、デザインの検証や様々なプラントレイアウト(制御方針など)を評価できます。これらは、様々な条件下での解析による性能評価によってできます。 WESTforDESIGNの機能限定版。ダイナミックモデリングを簡単に利用でき、プラントにおける運転方針の意思決定を可能にします。WESTforOPERATORSは短期間(例:降雨イベント)の解析から、長期間(例:継続的な炭素源の不足)の解析を可能にします。評価(例:ボトルネックの特定など)は、様々な条件下(特定の流入条件や運転条件の変更など)での解析によって可能にします。このツールは、廃水処理場の理解向上やオペレータのトレーニングに非常に有効です。
WESTforAUTOMATION(.net) WESTforOPTIMIZATION
WESTforAUTOMATIONはユーザー独自のアプリケーションへのモデリングとシミュレーションのすばやい統合を可能にします。包括的で広範な文書化ツールやサンプルを含む様々なソフトウェア開発キットが、SCADAや他のモデリングツール(CFD、下水道管路解析)とWESTとのリンクを可能にします。 WESTforOPTIMIZATIONはコンサルタントやエンジニアに廃水処理プロセスの最適化を可能にします。柔軟且つ完全に公開されているモデル構造(ユーザーはモデルライブラリのモデルを制限無く変更できます)とモデル検証を簡単に実行できるツール、およびプラントの性能評価機能(感度分析、パラメータ評価、シナリオ分析、不確実性解析)により、目的関数(コストなど)を最小/最大化できます。

WESTの概要

  • 汚水処理施設での、主なプロセス(生物的、化学的、物理的)を標準装備しており、処理プロセスに必要なコンポーネントを選択するだけで全体のモデル化が可能
    主要なモデル・・・活性汚泥モデル、嫌気性消化モデル、膜分離モデル、汚泥処理モデル
  • 豊富なテンプレート・・・代表的な処理プロセスのテンプレートをあらかじめ準備
    処理プロセス例:オキシデーションディッチ、ステップ式硝化脱窒法、嫌気好気活性汚泥法
  • 計算スピード、インタラクティブな操作、動的な結果表現によりプロセスの効果的な評価、解析を実現
  • ケーススタディ機能、最適化機能により、運転方針意思決定を強力に支援
  • 既存モデルのカスタマイズ、他アプリケーションとの連携など優れた拡張性
  • ラインナップ・・・ユーザーの用途に合わせて機能選択が可能 デザイン/オペレータ支援/最適化検討

活性汚泥モデルについて

活性汚泥モデル(ASM)とは汚水処理の基本である活性汚泥法(生物反応)を数式化したもので、それを計算(シミュレーション)することにより、反応槽内部の挙動や処理水質の予測・経時変化を数値として把握することできます。ASM No.1が1986年にIWA(国際水協会)により発表されて以降、改良を重ね、近年のコンピュータの性能向上により、急速に実務利用が進んでいます。

活性汚泥モデル適用時のメリット

  • 適正な処理水質を保ちつつ、処理コスト(曝気エネルギー、薬品等)の削減を検討
  • 時間・季節変動する流入水(水量、水質、水温)に対し、安定した処理水質を保つための運転方針の検討
  • 高度処理化の検討(新設・既存設備の改良)
  • 硝化促進・抑制運転の管理適正化 必要な条件の確認
  • 雨天時、し尿投下などの処理水質への影響の最小化
  • 運転制御の最適化検討(例:メンテナンス時の代替系列検討、処理水量増大への対応)
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